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映画「チェチェンへ アレクサンドラの旅」(★)
客単価:1700円
訪問月:09.1

「戦争に美学はない」と断言したらしい、ソクーロフ監督の映画。チェチェンとはソ連崩壊後のロシアから独立を宣言し、激しい戦争を続けた地域のことである。

ロシアの報道ではチェチェン人(カフカス人)がマフィアとして伝えられることが多かった。ナチスとソ連の戦争ではナチス側に協力したとしてソ連から強大な弾圧も受ける。大きな敵にも屈っしないという意味で、チェチェンの軍人達(一般には武装勢力と呼ばれる)は自らを狼と呼んでいた。

この映画にはメッセージが何もない。ロシアの若い兵士やアレクサンドラ、チェチェン人の言葉に時々暗喩とおぼしきものがあるのだが、相手の返答やその後の展開はまったくの肩透かしである。「戦争の真実」とか「戦争の裏側」を見てみようという気持ちでいると、心に何も残らずにエンドロールを迎えるはずだ。

かと言って、これをヒューマンドラマと片付ける情報誌は、これまた映画から何も得られていない。(キャラクターとして反戦もしくは非戦を担うであろうアレクサンドラ(兵士の祖母)は、自らすすんで自動小銃を手に取り、引き金を2回引く)

スーパーでハムやベーコンを購入するとき、まずは価格、そして肉質を目で見るだろう。この映画で描かれているのは、この作業段階である。

人によっては原材料のラベルを探して、何がどの順番で記載されているか、添加物はどの程度使われているのかを確認するだろう。ソクーロフはチェチェン戦争についてこのような確認を既に終えており、その上で映画化している。

これだけの事前情報を踏まえて考察が深まるのかというと、そうでもない。はっきりとしたメッセージは何もないのだ。ただ、チェチェン現地のロケであるという点は大きな意味を持つ。その記録を残すためだけにこの映画は作られたのかもしれない。

ロシア連邦文化映画局やフランス国立映画センター、ロシア連邦共和国大使館が後援に名を連ねている。サルコジはフランス伝統の人道外交に背を向ける実利外交を採用しており、今回も政治的な判断が後押ししたのだろう。

たとえ宝石のような言葉であっても、無意味にばらまくだけではメッセージを持たない。この作品を代弁するならば「戦場から学ぶことは何もない」である。
| fuku-men | 19:41 | - | trackbacks(0) |
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